聖シメオンのイコン

聖シメオン・ミュロニティス(香油流出者)

光を運ぶ人 – シメオンの物語(付録)

付録 –「スティーブン」が「シメオン」になるまで

私は、スティーブンという名前で生まれました。
その名前が大好きでした。
「冠(crown)」という意味を持ち、力強さを感じさせ、
初代教会の殉教者である聖ステファノを想起させる名前です。

でも、私が正教会でクリスマションを受けたとき、
新しい名前をいただきました。

シメオン。

この名前は偶然ではありませんでした。
私の誕生日——2月13日——それは、
聖シメオン・ミュロニティス(香油流出者)の記念日だったのです。
彼は、12世紀の祈りの人。修道士であり神秘家。
その遺骸からは、癒しと臨在の象徴である香油があふれ続けたと伝えられています。

私は、そのような名にふさわしい存在ではないと、今でも思っています。
でも、その時はっきりとわかったのは:
これは「名前を変える」ことではなく——
旅の新しい章へと呼ばれることだったのだ、ということです。

スティーブンは語る人でした。
シメオンは沈黙を学びました。

スティーブンは議論しました。
シメオンは聞くことを選びました。

スティーブンは仕えてきました。
シメオンは今、他者と共に「最後の罪人」が帰ってくるのを待っています。